2019.05.05
今日は奈良公園に行ってきました。国内と外国からの観光客で大賑わいでした。
今回は「借地権者の地位に変更がない旨の申出書」です。
これも前回に引き続き、マイナーな借地権関係の書類です。
借地権は「地上権」と「賃借権」とがありますが、ほぼ「賃借権」です。
「賃借権」の存在は地代の支払があるか否かによって判断されます。
つまり、地代が払われていなければ「賃借権」は存在しないのです。
例えば、父親が第三者から土地を借りて建物を建てます。この時点で、父親の財産は「建物+借地権」です。
もちろん父親はその第三者に地代を支払います。
次に、長男がその土地をその第三者から買い取りました(つまり底地の購入)。
子どもの土地を親が借りている形になるので、普通は地代は払わなくなります。
地代がなくなるということは、「賃借権」もなくなるということです。
では、なくなった「賃借権」はどこに行ったのか?長男に移ったのです。
長男は土地を丸々所有し、父親は使用貸借(地代なし)で土地を借りているわけです。
つまり前後の状況を比較すると、父親から長男へ借地権の贈与が行われたことになり、
贈与税が発生します。
これはやり切れないので、「借地権の地位に変更がない旨の申出書」を提出すれば、
贈与税がかからず、父親が「賃借権」を所有していることにしておいてもらえるのです。
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